目次
この項目は、今知る必要はありません
ゲーム中でゆっくりと自然にその世界を知っていく事でしょう
それでも一足先 この世界を知りたいという方はどうぞごらん下さい
・世界と歴史
大震撼戦争
エルドラ国
エルドラ教
エルドラの書
エルドラの邪神
破壊の光
古代迷宮
クリスタルクレヴァ
アンクローザ
ヘブンズタワー
永遠の宝玉
文献
・文明と企業
エクストリーム社
ジフテッド社
リライアランス社
ゼンシンス医療
ワークス
トリート社
・高い文明を築き上げる発端となった「石」
世界と歴史
「籠国」 「エンダ国」 「ディビナ国」 「ジーリス国」 「桜蓮国」の五大国、及び多数の中立都市が存在している。
数年前、中原で勃発した「大震撼戦争」の影響が未だ根深く、戦火の痕跡を各地に認めることができる。
終戦後、全ての国が同盟条約を締結し、世界全体で復興事業に取り組む体制を構築したにもかかわらず、復旧目途が立たない地域も珍しくない。
復興作業の他にも、各地で発見されている「古代迷宮」の調査が盛んである。
特に近年、1000年以上前の超古代文明が現代すら凌ぐ高水準技術を保有していた事が判明した。
従来、その年代の文献に圧倒的な科学水準をほのめかす記載などなく、現行文明を凌駕する技術力があるとは認識されていなかった。
そのため、判明した事実は世界に大きな衝撃を与えるとともに、多くの謎を浮かび上がらせた。
何故、文献に書かれていなかったのか?
何故、それ程遠くない昔の事を知る者が誰一人としていなかったのか?
何故、その高度な技術はロストテクノロジーとなってしまったのか?
百家争鳴し、様々な考察が加えられたが謎は深まるばかりである。
また、同時期、「エルドラの書」についての噂が流れ、古代文明との関連性を考察する論者も現れたが、発展しなかった。
国家レベルで「エルドラの書」が捜索されるような事態には至らず、社会的な意味での関心度は高くない。
大震撼戦争
五年前に終結した「エルドラ国」「エンダ国」「籠国」を中心とする戦争。
「エルドラ国」で発覚したスキャンダルにより「エルドラ教」の実態が判明した事に起因する。
スキャンダルを巡りエルドラ国内では大衆によるデモが発生、軍により流血を伴う武力制圧が行なわれるなど、エルドラの国内情勢が国際的な不安要因に発展していた。
事態を重く見た各国首脳は「エンダ国」に「エルドラ国」の代表者を招き入れ、状況の鎮静化を計画する。
しかし会議場は「エルドラ国」軍の急襲に遭い、各国の代表者が被害を受けたため、かえって開戦の契機となってしまった。
各国は「エンダ国」を代表とする連合軍を結成するが、「エルドラ国」に与する勢力も少なくなく、大陸を二分する戦争が引き起こされた。
この世界大戦は泥沼化し、中小国家の淘汰、大国家への併呑を加速させることになった。
たとえば西北では「籠国」が混乱に乗じ、凄まじい戦果をあげ一大勢力を築く。
「籠国」は次第に中原へと進出し「エルドラ国」とも交戦。
「エルドラ国」の中でも実力を恐れられていた「白聖軍」を二ヶ月で殲滅し、指揮官を討ち取るという大勝を収めた。
しかし、白聖軍の敗退にもかかわらず未だ優勢な「エルドラ国」は「エンダ国」と「籠国」に猛反撃を加える。
その圧倒的な兵力と技術力によって「エンダ国」と「籠国」は徐々に押し返されることになる。
膠着状態を打破する為、「エンダ国」は「籠国」と共同戦線を張り「エルドラ国」へ一斉攻撃を仕掛ける作戦を採った。
両軍の激しい攻防が続き、戦場は熾烈を極めたと言われている。
数度の決戦を経ても「エルドラ国」の優勢は揺るがず、物量に劣る「エンダ国」と「籠国」は依然苦戦を強いられていた。
そんな時、決戦の場で正体不明の現象「破壊の光」が発生。
大陸を覆い尽くす光は、一瞬で多くの人命を奪った。
これにより各国は甚大な損害を受け、特に被害が絶大だった「エルドラ国」は、最強の「黒聖軍」を中心に戦力の大半を失ったとされる。
「エルドラ国」の敗北は、唐突に、不条理とも言える形で決定付けられた。
しかし「エルドラ国」の王は戦いを止めなかった為、国内でクーデターが発生。
国王は殺害され、その後、エルドラ国は降伏する運びとなった。
ここに中原を脅かした大戦争は終結を迎えたのである。
余談ではあるが南西に位置する「ジーリス国」、南東に位置する「桜蓮国」は、直接的には参戦していない。
エルドラ国
「大震撼戦争」で「エンダ国」と「籠国」に滅ぼされた超大国。
国家樹立は今から約600年程前。
当時より高い技術と知識を持っていたと伝えられており、その文明水準によって世界最大の国家になった。
最大国となって以降は、常に歴史の中心に位置し、覇権を握ってきた超大国である。
その知識と技術を受け継ぐ為に編纂された書物が「エルドラの書」であると言われており、書は重要機密として大切に保管されていた。
また、宗教国家としても有名であり「エルドラ教」という教えがとりわけ有力だった。
信教の自由が認められていた為、無宗教者や異教崇拝者も多くいたが、「エルドラ教」教徒は非常に多く、国民の約半に及んだとする統計が残されている。
代々の国王は基本的に徳を修めた者が多く、特に「エルドラの書」を巡る戦いを収めた王は非常に高く評価されている。
しかし「大震撼戦争」の発端となった諸問題の影響もあり、現在の「エルドラ」は評価が低い。
エルドラ教
「エルドラ国」に存在する代表的な宗教組織。
大別して穏健派と過激派に分かれている。
穏健派は「エルドラ国」の教えに従い、日々の生活を過ごすという一般的な教徒集団であった。
過激派は「エルドラ国」の教えを自分たちの都合が良いように捉え、従わぬものならば実力行使で排除する事も厭わない、文字通り過激な思想を持つ集団であった。
彼らは同じエルドラ教徒でありながら、その主義信条の違いから歴史的に対立してきた経緯がある。
特に「大震撼戦争」勃発の直前には過激派の異常行動が激化し、無宗教層への非難や暴力沙汰、エルドラ教の秘儀である「エルドラの邪神」崇拝疑惑などが穏健派から糾弾されていた。
そのため、穏健派と過激派の指導者が実は同一人物だったというスキャンダルは「エルドラ国」を大きく揺るがし、「大震撼戦争」の切欠となるほどの衝撃を残したのである。
スキャンダル発覚時に明かされた「事実」であるが、過激派は邪神崇拝を行い、一般市民や教徒を「エルドラの邪神」に人身御供として捧げていたとされている。
その為、世界的に教徒の弾圧が始まり、穏健派の教徒までもが行き場を無くすことになった。
特に戦時中は、弾圧の鈍化、収束傾向は見られなかった。
また戦後に至っても、何者かによる「エルドラ教」の教徒狩りが始まり、多くの教徒が虐殺された為、現在では表立って信仰する集団は存在しない。
生き延びた教徒はディビナ国へ亡命したと考えられている。
エルドラの書
「石」が発見される以前のテクノロジーを生み出した知識の源であり、医学など特定分野の異常とも言える進化をもたらした書物。
各科学分野に特化した別冊や注釈本も存在するが、一般に「エルドラの書」と言えば「原本」または「注釈なし複製本」を意味している。
エルドラ国黎明の時代では考えられない英知の結晶であり、その圧倒的な技術力がエルドラ国を覇権国家たらしめる原動力となった。
当然、書の価値は非常に高く評価され、それを巡る戦いを引き起こすまでになったと言われている。
戦争の結果、エルドラ国は多くの複製本を配布するようになり、その英知は独占的なものでなくなった。
また、書の「原本」は戦争が原因で焼き払われてしまっている。
現在では、大きな書店に行けば「エルドラの書」の複製本が購入でき、古典書の代表として扱われている。
最近発見された「古代迷宮」に用いられた技術と比較すると劣ることもあり、書の研究を続ける価値はないと見られている。
その一方で「焼き払われた原本には複製本には載っていない失われたページがある」
と出所不明の噂が流れており、一部の在野研究者や好事家が注目している。
噂とは――
――原本の最後には、複製本に含まれていない「13枚のページ」があったと言われている。
書を巡る戦争の果てに、争いを生む原本を焼き払おうとする決断が下されるが、焼失寸前で「13枚」を抜き出した者がいるとされる。
焼失を免れた「13枚」は散り散りとなり、言わば「書の断片」として今も世界に存在している――
――根拠も証拠もないが、大まかにこのようなものである。
たとえこの噂が事実だったとしても、真相を知っているはずの「エルドラ国」が既に滅亡している為、重要ではないと考える研究者が多い。
しかし一部には「エルドラ教」に関する秘密、「エルドラの邪神」「破壊の光」の正体、などの真相が書かれていると思っている者もいる。
また「書の断片」は他のページと違い片面印刷になっているとも言われている。
本作の主人公である青年は「書の断片」の一つを所持しているが、それが本物か否は定かではない。
エルドラの邪神
「エルドラの書」に現れる邪神。
世界を終幕させる破壊神、逆に世界を再生する創造神とも言われており、解釈は統一されていない。
過激派により生贄が捧げられていたと言われていたが、実は「邪神」崇拝の実像や消えた人々の行き場は判明しなかった。
そのため、一部には「エルドラ教」ひいては「エルドラ国」を陥れる目的の情報操作だったのではないか? との説も提起されているが、真相は闇に葬られた感が強い。
破壊の光
「大震撼戦争」で雌雄を決した戦場で起きた現象。
凄まじい光が大地に降り注ぎ、一瞬で100万人近い死亡者を出した。
被害は戦場だけに留まらず、付近の町をいくつも飲み込むほどで、計り知れない犠牲を出した。
その光景は戦場から遠く離れた「ジーリス国」「桜蓮国」でも目撃されたほどである。
当時は世界のトップニュースとして伝えられていたが、その原因も正体も依然掴めていない。
これにより「エルドラ国」の敗北が決まった為、一部では「正義の審判」とも呼ばれている。
古代迷宮
1000年以上前に作られたと言われている迷宮群。
その存在理由や造られた経緯などは全く不明である。
現代の技術でも傷付ける事が出来ないほど堅固な壁に覆われているほか、迷宮を流れる「水」は通常と比べ、非常に比重が軽い事が判明している。
また、金銀財宝なども隠されており、大々的に見つかるまでに発見した者達から隠れ家として使われていた形跡もある。
現在、見つかっている古代迷宮は
「エンダ国」の滝「キャトラクト」に入り口を持つ「クリスタルクレヴァ」
「籠国」の最北の僻地に高い塀を築いて存在する「アンクローザ」
「ディビナ国」の山「ウィルダネス」の頂上に聳え立つ「ヘブンズタワー」
の三箇所だけである。
――古代迷宮に生息する生物――
古代迷宮に定住者はないが、人外の生物らしき「何か」が生息しており、迷宮を進む者を襲ってくる。
ところが彼らに殺意は無いらしく、気絶した人間は入り口付近に放り出されるだけで済む為、戦闘による死者は殆どない。
ただし、この生物は死滅する際に激しい爆発を伴う事が解明されており、安全と迷宮保護の観点から殺害は禁じられている。
また、迷宮内に彼らの排泄物が全く存在しない為、生物なのかどうかすら怪しいと考えられており、逃げ出す時に「石」を落とすことから、石の存在と何らかの因果関係があるとも言われている。
クリスタルクレヴァ
「エンダ国」領地内に存在する古代迷宮。
「キャトラクト」と呼ばれる世界最大の滝の裏側に存在する洞窟で、洞窟内は美しい水晶のような煌きを持った装飾が飾られている為「クリスタルクレヴァ」と名付けられた。
現在、最も調査が進んでいる古代迷宮であり、先日にも「永遠の宝玉」と呼ばれる秘宝が「シルヴァ」「ミルフィーナ」の両名によって発見されている。
現在の最深探索域は地下3階である。
――発見の経緯――
滝はその滝口を侵食して少しづつ後退するものであるが、「キャトラクト」は大きな滝にも関わらず、一箇所だけ侵食せずに後退していない部分がある事が知られていた。
その謎に挑んだ調査団の活躍により、迷宮の存在が世に明かされた。
アンクローザ
「籠国」領地内の最北「野荒」と呼ばれる地に存在する古代迷宮。
特異な「壁」に囲まれており、その存在そのものは古くから知られていたが、近年まで壁を越える方法が解明されておらず調査はされていなかった。
現在では「クレイス」という籠国の軍師が進入方法を解明した為、一定の調査結果が出ている。
「籠国」によって進入には規制が掛けられているが、籠国での審査に通れば許可を得ることができる。
実際にワークスから調査の依頼を受けた冒険者も、多数調査に参加している。
完全に国が管理している影響で盗掘者などはおらず、他の古代迷宮に比べて調査隊などが効率的に作業できる環境が整っている。
現在の最深探索域は地下2階である。
ヘブンズタワー
「ディビナ国」領地内の世界最大の山「ウィルダネス」の頂上にそびえ立つ非常に高い塔。
「ウィルダネス」の調査隊員によって最近発見された。
調査の結果、他の古代迷宮と似たような特徴が見られた為、古代迷宮として指定される事になった。
しかし、調査を始めて数ヶ月で秋が訪れ「ウィルダネス」が吹雪くようになってしまった為、調査は中断されている。
なお、「ウィルダネス」は春の5月〜夏の8月末までは登山が可能だが、他の季節では激しい吹雪に見舞われる為、登山が禁止されている。
永遠の宝玉
「エンダ国」の古代迷宮「クリスタルクレヴァ」から「シルヴァ」と「ミルフィーナ」の両名が発見した宝玉。
古くから「キャトラクト」の伝説に語られていた宝玉で、永遠の命と満ち溢れる力を与えるとされていた。
現在はシルヴァ達が「エンダ国」に献上した為、エンダ国で厳重に保管されている。
一般公開する予定があり、日時は決まっていないが今回の古美術展での目玉になるのでは? と囁かれている。
また、伝説のような効力はないようで、緑色に光る、ただの美しい宝石である。
文献
過去の世界について纏められている書物。
代々著者は引き継がれており、国の認め印も押されている為、その時代の権力者により多少歪められている可能性も含めて「最も信頼できる歴史書」と言われていた。
しかし「古代迷宮」での調査の結果、1000年前に記されたいる内容と矛盾が認められる為、その信頼性が揺らいでいる。
現代では「アネルサー」と呼ばれる人物がその書物を書いている。
文明と企業
「歴史上」最も繁栄した時代を迎えており、特に鉱工業、医療産業は抜群の成長曲線を描いている。
――鉱工業――
今まで主軸となっていた第三世代の鉄とアルミ、第四世代のチタンを超える鉱物である「石」が発見され、一番勢いのある産業である。
現在、
兵器開発などで最有力の「イクストリーム社」
傭兵や冒険者用の高性能武装を扱う「ジフテッド社」
コストパフォーマスの高い製品に定評のある「リライアランス社」
の三社によりほぼ寡占状態となっている。
――医療産業――
「ゼンシンス医療」と呼ばれる世界最大の製薬&医療企業が力を持っており、人体の傷を瞬時に癒す事が可能な「傷薬」や「万能薬」などを安値で発売している。
世界の医療・保険を一手に担っており他の企業の追従を許さないほどの力を持っているが、欠陥商品などの悪質な販売はなく、社会的な評価も非常に高い。
――運輸業――
基本的には国が運営している。
海を50ノット近い速度で縦断し、輸送を効率化させる高速「輸送船」
主要都市間を時速100kmで移動する「鉄の馬車」などがとりわけ発達している。
それ以外では平坦な土地が少なく整備されていない場所が多い為、「徒歩」と「馬」しか使えないのが現状である。
しかし「馬」と言えど、より品種改良されている為その運動能力はずば抜けており、人を乗せても時速20kmで半日走り回れる為、非常頼りになる。
――その他――
冒険者と依頼主を結ぶ最大手の中間業者が「ワークス」である。
この世界で最も影響力が高い企業と言われており、ワークスで認められることは、すなわち世界で認められるのと同義である言われるほど。
数多くの冒険者が登録しており、依頼の受託を受けている。
主人公である青年もここに登録することになる。
イクストリーム社
兵器開発&販売で主導を握っているNO1の最大手企業。
代表者は「シード」と呼ばれる男性。
バランスを重視した設計に優れ、汎用性とコストパフォーマンスの良さで人気が高い。
最も早く「石」についての研究を始め、製品化に繋げた企業でもある。
しかし近年登場した「ジフテッド社」の急激な追い上げを受け、危機感を覚えている。
その為、「ジフテッド社」との関係は険悪で、ジフテッドの生命線というべき最大の顧客「ディビナ国」でのシェアを奪おうと目論んでいる。
また「イクストリーム社」製の製品は武器防具の基本と言われており、製品を扱っていない国は殆ど無い。
ジフテッド社
兵器開発&販売でNo2の実力を持つ新鋭企業。
代表者は「ネレエイト」と呼ばれる女性。
ここ数年で一気に勢力を伸ばしNo2であった「リライアランス社」を抜き2位まで浮上した新鋭企業。
最新のテクノロジーを積極的に取り入れ、一部の機能に特化した製品を得意する。
その先鋭的な設計思想とアイディアを形にする技術力は、他の企業には真似できないものがある。
価格は非常に高価だが、性能の到達点が非常に高い為、熱烈な支持者がいる。
有力なスポンサーを多く味方に付けており、現在一番勢いがある企業である。
お互い新鋭という事もあり、特に「ディビナ国」との関係が良い。
現在は「ディビナ国」や「籠国」といった高い技術を持つ国と手を結び、様々な分野の技術開拓に成功している。
リライアランス社
兵器開発&販売でNo3の実力をもった歴史ある企業。
代表者は「シンジングバイ」と呼ばれる男性。
生産工程の無駄を完全に省きコストパフォーマンスを追い求めた製品を手掛ける。
安心と信頼を第一とした堅実な商売が信条である。
言わば世界的な「老舗」であり、積み重なった信用は他の追随を許さないが、近年登場した「石」の技術に対応できず、最近は低調気味である。
現在でもチタン、鉄、アルミなど旧世代の資源を用いた製品が多く、時代遅れにも見られているが、原料の性能を引き出すノウハウは圧倒的であり、基本的な技術力の高さは疑うべくもない。
現在開発中のカーボナード製の兵器をフラグシップモデルにする為、開発を急いでいる。
主に「籠国」と「桜蓮国」との取引が多く「籠国」とは「石」による技術の開発、「桜蓮国」とは加工技術と製造精度で協力している。
また各地を飛び交う「鉄の馬車」を考案し製品化した人物であり、その点でも世界的な信頼がある。
ゼンシンス医療
世界最大の製薬&医療企業であり、世界の医療と薬剤を一手に担う巨大企業。
代表者は「オスケープ」と呼ばれる女医学者。
前身の会社である「トリート社」での反省を生かし、徐々に信頼と実績を回復し今に至る。
世紀の発明と言われた万能かつリスクのない「特効薬」を出荷する事で大成功を収めた。
その他、瞬時に傷を治す「傷薬」や、瞬時に状態を回復し傷を治す「万能薬」など有用な商品が多く、非常に収益も良い。
現在、全世界で手に入る薬剤の殆どはこの会社の製品であり、揺るがしがたい信頼を築いている。
しかし、それでも対応できない病や進化するウイルスがある為、それに対する薬の製作に力を入れている。
薬剤では対応出来ない病の為に多くの医者を持っており各地で病院を開いている。
また国やワークスとも取引をし、派遣などの活動を行っている。
ワークス
世界最大の"何でも屋"であり、冒険者と市民を結びつける民間企業。
代表者は「ヘリオ」と呼ばれる有名な冒険家である。
依頼に関する事務作業を行う中間業者であり、エンダ国に位置する本社をはじめ、世界全国に支店を持っている。
その強力なネットワークは5大国の情報網に匹敵する規模で、世界的に見ても影響力の大きい企業体である。
金払いや情報管理が円滑に行なわれ、信頼のおける優良企業と考えられている為、民間からばかりでなく国からの依頼も多い。
登録されている冒険者は100万人を超えると言われ、それに加えてワークスの私兵も50万近い人員を抱えており、六個目の勢力と言って過言はない。
――ワークスの冒険者――
ワークスに登録した冒険者にはA〜Fまでのランクという位階が授けられる。
最上位のクラスAは世界に10人しかいない。彼らの存在と能力は半ば伝説の域に届いており、どんな依頼でも迅速に100%成功させると言われている。
また、クラスBですら世界に100人ほどしかおらず、世界的に名高い実力者もこのランクに多く含まれる。
今年の闘技大会で優勝した「パルス」と呼ばれる人物や、「クリスタルクレヴァ」にて「永遠の宝玉」を手に入れた「シルヴァ」ですらクラスBであるという基準の厳しさがある。
基本的に依頼主と依頼受託者が直接面識を持つ事はないが、依頼主からの希望があれば、面会を許すケースもある。
ランクが低い冒険者はあまり信用されない為、依頼主が直接会って人品を見定める事も少なくない。
ワークスは、冒険者を名乗るなら必ず加入すべき組織であるが、依頼を受けない限りは拘束されないため、非常に便利な組織である。
また冒険者に対する馬の貸し出しや、武器や防具の販売もしている。
トリート社
今は無き世界最大の製薬&医療企業であった企業。
代表者は「タクト」と呼ばれる学士。
「ゼンシンス医療」の前身企業である。
「石」による世紀の発明と言われた「特効薬」を発明した企業として、高い評価を得ていた。
しかし、万能かつリスクのない「特効薬」を独占的に販売し、一般には流通させなかった為、次第に反感を抱かれるようになっていった。
のちに「大震撼戦争」が勃発し、その「特効薬」の販売を強制させようとした各国が無理矢理調査を行った結果、企業の裏の顔が明らかになる。
彼らは「エルドラ国」へのみ秘密裏に「特効薬」の売買を行っていたのだが、それ以上に衝撃的な事実が明るみに出た。
「エルドラ国」への密売品として、人間を凶暴化させる薬品を製造していたのである。これを投与することで、一般のエルドラ教徒などを狂戦士化していたのだという。
その事実は巨悪と捉えられ、計画を指導していた代表者の「タクト」は処刑される事なり、その血縁者達も薬害に犯された者達の復讐により惨殺されるという事件が起こる。
大打撃を受けた「トリート社」ではあったが、その「特効薬」を無料配布するなどの慈善活動と地道な努力の末、ついには企業として持ち直した。
その時点で汚名が付きまとう「トリート社」の名前は捨てられ、新たに「ゼンシンス医療」の社名で、活動が行なわれるようになった。
マイティメタル
チタンを越える第五世代の基本素材。
名前の通り「強力な金属」と言われ、チタンに比べ比重が1/2、
硬度は二倍以上を誇り、さらに同レベルの耐食性、耐熱性を持ち、
果ては加工までしやすいという非常に有用な金属である。
世界に広く流通しておりチタンに取って代わる素材として広く使用されている。
また「古代迷宮」に生息しているモンスターの多くが「落とす」為、
冒険家が手に入れる事が可能な鉱物で、冒険家を挟んで売買されている。
現在では全国で行き渡っており、価格は決して高くない。
カラーメタル
総称「カラーメタル」と呼ばれている。
今から約四年前に「クリスタルクレヴァ」で発見された「石」の一種である。
主に指輪、ピアス、ネックレスなどの宝飾や、工業工具、
兵器、武器、鎧などの金属製品、服、高性能ロープ、
ワイヤーなどの繊維物にも使用できる汎用性がある。
また「マイティメタル」と相性がよく、合金化する事で様々な特質を強化可能である。
高い汎用性がある反面、入手が困難な為、需要に供給が追いつかず、価格が高騰している。
その価値は、上等な宝石に匹敵する程である。
特に「古代迷宮」から産出される事が多い為、「古代迷宮」に一攫千金を狙って足を運ぶ者は後を絶たず、またその者たちを狙った強盗集団も現れるようになった。
よって「古代迷宮」内やその付近ではカラーメタルを巡る争いが度々起きており、治安の悪化を招いている。
今では国家による「古代迷宮」の探索と「古代迷宮」付近の治安確保が有効である為、治安は落ち着きつつある。
だが、それでもカラーメタルを狙う強盗団が現存しているのは間違いなく、油断できない状況である。
ルミネリィーメタル
科学的に不可能とされていた永久機関を可能とする「石」の一種。
総称「ルミネリィーメタル」と呼ばれている。
「ヒートロン」「チェルトロン」「エレクトロン」の3種があり、それぞれ「熱」「冷気」「電気」を永久的に発生させる能力が備えている。
正確にその仕組みが解明されていない為、本当に恒久的なエネルギー精製体なのかは不明である。
だが、現存する「石」には見つけ出されてから二十年近く経つ物もあるにも関わらず、一つとして能力が失われたという報告がない為、ほぼ永久的なものと考えられている。
しかしこの「石」の出現により「石」を巡る争いが次々と勃発、次第に世界の行末に暗雲が立ち込め始めたその時、世界の支配者とも言える二大巨大国家であった「エルドラ国」と 「エンダ国」の協力のもと、大きな争いになる前に事態は収拾したと言われている。
その後、この「石」は全世界の文明の為に使われるように研究が続けられた。
そして世界に大きな革命を起こし、文明は爆発的進化を遂げる。
さらに研究は進み、医療企業の最大手であった「トリート社」により医療に利用可能であるという事が判明する。
それにより人体に対し万能かつ即効性の特効薬を生み出す事にまで成功した。
またエネルギー精製に使う為にはある一定基準以上のサイズが必要と言われており、微小なサイズの物は利用されていなかったが、この「石」の結晶を資質ある人間の体内に埋め込むと、人の意思で「特殊な力」を行使できる事が判明した。
この為、国やワークスを挟んでの責任ある売買以外は許されておらず、「特殊な力」すなわち「魔法」の習得にも「石」を入手するに足るだけの信頼が必要である。
現在ではこれらの「石」を素材として武器や防具に使用すれば、魔法的な効果を発揮出来る可能性があると言われており、研究が進められている。
これほどまでに価値のある「石」であるが、人口的な製造は未だ不可能である。
透かして見ることにより「ヒートロン」は中に炎の揺らめきが「チェルロン」は中に結晶の煌めきが「エレクトロン」は中に電気の火花が映るという特性があり、それを複製する事が不可能な為である。